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松本人志「しんぼる」

メキシコパートと松本パートの2つで構成された映画。メキシコパートは覆面レスラーの家族の日常。家でも覆面姿のレスラーがどこかシュール。弱いレスラーの(父親?)を持つ息子の健気さもよく、学校でそのことでいじられる描写とその後のプロレスの試合シーンは次の展開が楽しみになる。

一方、松本パートは松本人志演じる男が真っ白な部屋に閉じ込められている。壁に無数にある男の「しんぼる」型のスイッチを押すと物が出てきたり、水が頭にかかったりと何らかの仕掛けが作動するようだ。
簡単に言うと映画「キューブ」の笑い版といった感じに近い。と、ここであるスイッチを押すと壁に扉が現れる。しかし、すぐ閉じてしまう。ここから脱出に向けて試行錯誤する。ちょっとゲーム「ゼルダの伝説」っぽい仕掛け。交互に語られるこの2つのストーリーがどう絡み合うか期待が高まるが、ほぼ想像の範囲内で終わってしまった。非常に残念。

松本パートは一人コントっぽく、いわゆるコントの松本人志の延長と行った印象でどうもこの辺に映画になりきらない感じがある。本人も言っていたが本当は誰か違う俳優を使いたいのだと思う。あるいは北野武の様にお笑い以外の役を演じて一端イメージを拭い去らなければならないのかもしれない。
また、演出と編集も荒く、表情が繋がっていなかったり、壁の開く時間がまちまちだったりが気になる。スイッチの場所を何度も間違えるのも少々バカ過ぎる。

打って変わってメキシコパートはプロレスシーンを含め上手い撮り方。2ndユニットの表記があったのでそのせいかもしれないが、こちらは期待感を高まらせた。が、ただあのオチでラストとは…。 前作「大日本人」は良くも悪くも予想を上回る展開であった。またヒーローの日常をドキュメンタリーで描くといった視点もおもしろかった。この作品でも覆面レスラーの日常を描くのかと思いきや、そうはならなかった。せめてもう一ひねり欲しかった作品であった。


追記:好意的に解釈するとちょっと深読みかもしれないが、あの仕掛けは他者がリアルタイムで介在している様に思える。つまり人間の上の存在が松本をあの部屋に入れて遊んでいるのだ。そして次の「実践」の部屋で現れるスイッチは世界のあらゆるきっかけに作用している。彼はそのスイッチを押しながら壁を駆け上がり、遂には宙を舞いスイッチを直接押さずとも操作できる様になる。髪や髭は伸び、どこかキリストの様な容姿になり、たどり着いた先は「未来」の部屋だった。彼の前に現れた一際大きな「しんぼる」を押すと一体何が起きるのだろうか?と言うところで映画は終わる。
「あなたの信じる神さえもまた、誰かの手のひらで踊らされている存在なのかもよ」と解釈するとしっくりくる。(そういえば、メキシコパートでもキリスト教的なモチーフのカットが随所に出てきた)

とまあ、哲学的な所までいっているのだが、いかんせん映像的な表現力が弱い。予算規模的な問題もあると思うが、ラストはもっと(例えばキューブリックの様に)映像表現で圧倒しないと、観客の思考はそこまで達しないのではないか?


[ 2009/10/14 01:59 ] 映画 | TB(0) | CM(0)

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